「つなぐ」カテゴリーアーカイブ

ホンダ EV投資10兆円→7兆円に縮小 当面HVに注力

ホンダは5月20日、電気自動車(EV)関連の投資計画を見直すと発表した。同社は2030年度までに、ソフトウェア開発も含めて10兆円を投じる予定だったが、3兆円減の7兆円に引き下げる。2028年に予定していたカナダのEV新工場の稼働開始を2030年以降に遅らせることが朱印。ソフトウェア関連は2兆円の投資目標を維持する。EV投資縮小は世界的なEV市場の成長鈍化や、EVの普及支援に消極的なトランプ米政権の動向を踏まえたもの。
この結果、三部敏宏社長は従来30%と想定していた新車販売に占める2030年時点のEV比率が、20%程度になりそうだとしている。2030年以降はEVの本格普及を見込み、2040年にすべての新車をEVか燃料電池車(FCV)とする目標は維持した。
当面は需要が高まるハイブリッド車(HV)に注力する考えで、2027年〜2030年に世界で13車種を投入する。これにより2030年のHV販売を2024年比で約2.5倍の220万台に増やす方針を示した。

イオン ツルハ・ウエルシア 経営統合で「飛躍的な成長」

イオンは5月20日、傘下のウエルシアホールディングス(HD)とツルハホールディングス(HD)の経営統合により、「飛躍的な成長を遂げられる」との声明を発表した。ツルハHDが26日に開く定時株主総会に向け、米国の議決権行使助言会社2社が経営統合の議案に反対しているため、株主に経営統合によるシナジー(相乗効果)をアピールしたもの。ツルハHD・ウエルシアHD間だけでなく」、イオングループ全体で連携することで、利益率の改善など大きなメリットを享受できると主張。2032年2月期に売上高3兆円、営業利益率7%を目指す。

コンビニ売上高 4月は2%増 2カ月連続で前年実績上回る

日本フランチャイズチェーン協会(本部所在地:東京都港区)が5月20日発表した4月のコンビニエンスストアの既存店売上高は前年同月比2%増の9,383億円だった。2カ月連続で前年実績を上回った。春の花見や大型連休に関連した来店客数が伸びた。既存店の来店客数は0.5%増の12億8,799万人と2カ月連続のプラスだった。

豊田自動織機にTOBへ トヨタなどが実施へ 総額6兆円規模

豊田自動織機の株式の非公開化を巡り5月19日、トヨタ自動車などが出資する特別目的会社(SPC)が、株式公開買い付け(TOB)を実施する方向で調整していることが分かった。豊田自動織機側は、買収提案を受け入れる方向だ。
豊田自動織機の買収には総額6兆円規模の資金が必要とみられる。このうちメガバンク含む金融機関から数兆円規模の借り入れを行い、残りをトヨタやグループ企業、創業家が出資する見通し。豊田自動織機は、トヨタ自動車の源流企業でデンソーやアイシンなどトヨタグループの主要企業とも株式を持ち合う。豊田自動織機の非公開化通じ、グループ企業の統治を強化する狙いがあるとみられる。

自動車会議所会長に豊田氏 6月就任へ 税制・米関税に対応

石油業界や損害保険業界などを含めた自動車産業の統括団体「日本自動車会議所」の次期会長に、トヨタ自動車の豊田章男会長が就任することが分かった。
同会議所は1946年、自動車産業と日本経済の成長に向け、業界横断の連携を活発化する目的で設立。立場が異なる加盟者の税制改正に向けた要望の取りまとめが重要な業務となる。税制改正と米国の追加関税措置に揺れる業界の先導役を最大手のトヨタの現役会長の豊田氏に委ねる。
同会議所の会長は現在、トヨタ前会長の内山田竹志氏が務めている。豊田氏は6月に開かれる定時総会を経て就任する見通し。

吉野家HD ラーメン事業強化 中期計画で売上高5倍目標

吉野家ホールディングス(HD)は5月19日、ラーメン事業強化を軸とする中期経営計画を発表した。2030年2月期までにラーメン事業の売上高を現在の5倍の400億円に拡大する。牛丼、うどん(「はなまる」)に次ぐ第3の柱として育成、強化し、”牛丼頼み”の事業構造からの脱却を急ぐ。ラーメンは牛丼より単価を高めに設定できる利点がある。
海外で日本食としてまず挙げられるのがすしで、次がラーメンだとし、「2034年度には提供食数を世界一にする」(小沢典裕常務)と強調している。今後5年でM&A(企業の合併・買収)に充てる400億円の多くをラーメン事業に振り分ける。すでに主力地域として店舗展開している東南アジアに加え、今後はイスラム圏への本格出店を見据え、イスラム教の戒律に沿ったハラル対応のメニュー開発も進める。
中期経営計画では、2030年2月期の連結売上高を2025年2月期比で46%増の3,000億円、営業利益は約2倍の150億円に伸ばす。このうちラーメン事業の売上高は、全体の13%に高める。店舗数は4倍の500店を目指す。

米FDA 富士レビオ系アルツハイマー血液診断キット初承認

米食品医薬品局(FDA)は5月16日、アルツハイマー病を血液で診断する検査キットの販売を初めて承認した。申請したのは、H.U.グループホールディングス傘下の検査薬メーカー、富士レビオ(本社:東京都)の子会社で米国に拠点を置く富士レビオ・ダイアグノスティクス。
今回の承認を受け、富士レビオは6月中の販売を目指す。病気の兆候や症状がある55歳以上が対象。血漿(けっしょう)中の、アミロイドβ(ベータ)など異常なたんぱく質の濃度を測定し、脳内に塊ができているかどうかを判断する。従来の検査法よりも患者の負担を軽減し、病気の早期診断につながることが期待される。

日産自 事務部門の早期退職 追浜, 湘南工場の閉鎖案

日産自動車の人員削減計画の一端や、国内の完成車2工場の閉鎖などが明らかになってきた。
同社は国内外グループ全従業員のうち、計2万人の削減計画を公表している。今回、事務部門の従業員を対象に7月から早期退職を募集する。対象は45〜65歳未満、勤続5年以上の従業員で、3,600人を削減する計画。退職金の加算や再就職に向けた支援を行うとしている。
工場削減計画案では現在、追浜工場(所在地:神奈川県横須賀市)、子会社の日産車体の湘南工場(所在地:神奈川県平塚市)の2工場の閉鎖案が俎上に上っている。

中国CATL 長安マツダとEVプラットホームで協業

中国の車載電池大手、寧徳時代新能源科技(CATL)は5月13日、マツダの中国合弁会社、長安マツダと新エネルギー車(NEV)開発でMOUを締結し、電気自動車(EV)用のプラットホーム(車台)を使った協業の検討を始めたと発表した。長安マツダは電動車の市場投入を急いでおり、CATLの技術の活用を探る。

三井住友FG・ソフトバンク提携 決済サービスで「大連立」

三井住友フィナンシャルグループ(FG)傘下の三井住友カード(本社:東京都江東区)と、ソフトバンク(本社:東京都港区)は5月15日、ソフトバンク傘下のスマホ決済大手PayPay(ペイペイ)と提携したと発表した。キャッシュレス決済で「大連立」を実現、ポイントサービスの分野で主導権を握りたい考え。
三井住友FGが銀行や証券、旅行予約などのサービスを一括提供する「オリーブ」(会員570万人)と、ペイペイ(同6,900万人)のサービスをつなげるのが提携の最大の狙い。国内外のVISA加盟店約1億店でもペイペイ決済が可能になる。