三菱自動車は5月7日、台湾の電子機器受託製造大手、鴻海精密工業から電気自動車(EV)の供給を受けると正式に発表した。鴻海の傘下企業で開発されたEVを、OEM(相手先ブランドによる生産)供給を受けることで覚書を締結した。EVの開発を担うのは鴻華先進科技股份有限公司(以下、Foxtron=フォックストロン)で、台湾で生産するのは裕隆汽車製造股份有限公司(以下、裕隆汽車)。詳細な検討に入る。このEVはオセアニア(オーストラリア、ニュージーランド)地域で、2026年後半から販売開始する予定。
日本の自動車大手が、鴻海からEV供給を受けるのは初めて。
「アジア-産業」カテゴリーアーカイブ
トランプ政権 海外制作映画に100%関税 制作コスト増も
MUFGがネット銀行 26年度中に設立目指す 若年層囲い込み
オープンAI営利企業へ転換断念 安全対策に懸念の指摘受け
双日 インドのバイオメタン製造・販売事業に参入
双日(本社:東京都千代田区)は4月30日、インドのバイオメタン製造・販売事業に参入すると発表した。同社は、インドでバイオメタン製造プラントの設計、建設、運転・保守事業を手掛けるGPS Renewables Private Limited(以下、GPSR、本社:カルナタカ州ベンガルール)と、インド最大手の国営石油会社Indian Oil Corporation Ltd.(以下、IOCL、本社:マハラシュトラ州ムンバイ)が共同で設立した特別目的会社、IOC GPS Renewables Pvt.Ltd.(以下、IGRPL、本社:デリー) に出資。この出資を通じて同事業に参入する。
IGRPLは、農業廃棄物などの原料を使用したバイオメタンの製造・販売事業の開発および運営に取り組み、2026年度から2027年度にかけてインド国内で30基のバイオメタンプラントを稼働させ、年間16万トンのバイオメタンを製造・販売する計画。同事業における総事業費は合計4億米ドル超となる見込み。
米GM 25年最大7,300億円コスト増 関税政策で大打撃
トランプ米政権の関税政策の影響が、米国企業の業績に波及している。関税によるコストの増加や消費の低迷で今後、さらに業績が悪化する恐れもある。米国内製造業を守り、支援するはずだった関税政策が苦境に陥れている。
米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は5月1日、トランプ政権の関税政策の影響で、2025年に40億〜50億ドル(約5,800億〜約7,300億円)のコスト増が見込まれると発表した。GMは米国で販売する車両の半数を、メキシコなどから輸入している。トランプ政権は4月29日、米国産車両を対象に2年間の期限付きで、輸入部品にかかる関税負担を軽減する措置を発表したが、短期間で米国に生産を移転するのは難しいと判断したもの。
こうした状況を踏まえ、同社は同日、2025年12月期の業績見通しも下方修正した。最終利益を1月に見込んでいた112億〜125億ドルから82億〜101億ドルへ引き下げた。日本円で4,000億円程度の下方修正を余儀なくされた。
エーザイ 認知症治療薬の25年3月期売上高443億円に
国産次世代燃料SAF 5/1関西空港の航空機に初供給 記念式典
使用済みの廃食油などを原料とする航空機の次世代燃料(SAF:Sustainable Avietion Fuel)の製造が4月から大阪府堺市で始まり、この国産SAFが5月1日、初めて関西空港の航空機に供給された。同日、これに先立ち記念式典が開かれた。
製造会社の日揮ホールディングスの秋鹿正敬専務が「ここに国産SAFの実用化を宣言します」とあいさつ。この後、関係者は駐機場に集まり、SAFが使われている中国・上海行き航空機の出発を見送った。
SAFは従来の化石燃料由来のジェット燃料に比べ、二酸化炭素(CO2)の排出量が80%前後削減される次世代航空燃料。堺市の同施設では年間3万キロリットル生産される計画。政府は脱炭素社会の実現に向け、SAFを巡っては2030年時点の国内航空会社が使う燃料の10%をSAFとする目標を掲げている。
トヨタ 米ウェイモと提携 自動運転の蓄積データ活用
トヨタ自動車は4月30日、米アルファベット傘下の自動運転企業、ウェイモと提携することを明らかにした。自動運転タクシー事業で実績があるウェイモのデータや安全技術を車両開発に生かす。米国、中国が大きく先行する自動運転分野で、これまで自前で手掛けてきたトヨタが国内外企業との提携拡大で開発を加速させる。
トヨタの今回のプロジェクトには、車載ソフト開発の子会社、ウーブン・バイ・トヨタも参画する。今回の提携を通じて自動運転車のIT基盤(プラットフォーム)の共同開発を進める。将来的にトヨタの市販車ウェイモの技術を導入し、ウェイモの自動運転サービスに車両提供も行う。ただ、相互出資は検討しておらず、具体的な投入時期や台数は今後詰める。