「資源・リサイクル」カテゴリーアーカイブ

島津製作所 梱包材のポリ容器へのリサイクルで龍谷大と包括連携

島津製作所(本社:京都市中京区)は5月23日、日本で初めて推進する梱包材をポリエチレン容器に再生して利用する取り組みで龍谷大学と同日、包括連携協定を締結したと発表した。同社が推進している循環型社会づくりの一環。
同社はプラスチックの一種、ポリエチレンの使用量を減らすために、使用済みの梱包材をペレット化し、新品のペレットに混ぜて再生材配合率30%のポリ容器をつくっている。すでに社外の協力先で量産しており、本社工場に導入している。今回の連携により、龍谷大学内の使用済み梱包材もリサイクルして、同大学の研究開発施設でもポリ容器を利用していく。

花王とライオン 洗剤容器のリサイクルで連携 詰め替えパック

花王(本店:東京都中央区)とライオン(本社:東京都台東区)は5月16日、洗剤容器のリサイクルで連携すると発表した。使用済み詰め替えパックを共同で回収し、詰め替えパックに再生して販売する。対象商品の、花王の「アタックZERO」、ライオンの「トップスーパーNANOX」を5月29日から順次、イトーヨーカドーやウエルシア薬局の一部店舗で数量限定販売する。
同パックは複合素材でリサイクルが難しく、現状では4割程度の自治体で焼却処分されている。今回、不純物を取り除く技術開発にめどがついたとしている。

ダイエー イオンの「ボトルtoボトル プロジェクト」へ参画

ダイエー(本社:東京都江東区)は5月9日、イオンの「ボトルtoボトル プロジェクト」へ5月12日より参画すると発表した。回収したペットボトルは再生PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂となり、これを原材料に使用したペットボトル飲料を、イオントップバリュが商品化し、ダイエーを含めたイオングループの各店舗で販売する予定。
このプロジェクトは顧客から店舗へ持参したペットボトルを、クローズドリサイクルで再商品化して、資源循環体制の構築を目指す取り組み。イオンは脱炭素型、資源循環型社会の実現に向けて、使い捨てプラスチックの使用量を、2030年までに2018年比で半減する目標を掲げている。

三菱自, MIRAI-LABO 電動車の使用済みバッテリ活用の街路灯を実証 

三菱自動車(本社:東京都港区)とMIRAI-LABO(本社:東京都八王子市)は4月24日、岡村製作所(所在地:愛知県岡崎市)の所内にプラグインハイブリッドEV(PHEV)の使用済みバッテリーを活用した自律型街路灯を設置し、同日から実証実験を開始すると発表した。
この自律型街路灯は、日中に太陽光で発電した電力を電動車の使用済みバッテリーんき蓄電し、夜間はその電力でLED照明を点灯させるもの。2024年度内の販売開始を目指し、この実証実験では使用時のバッテリー等のデータを取得し、不日照日数の検証等を行う。

OKI 再生プラスチック製品の成分分析サービス開始 電子機器

OKIグループの信頼性評価と環境保全の技術サービスを展開するOKIエンジニアリング(本社:東京都練馬区)は4月17日、電子機器・部品向け「再生プラスチック製品の成分分析」サービスを18日より開始すると発表した。再生プラスチックを使う電子機器・部品メーカー、素材メーカーを顧客として、2025年度までに売上高2,000万円を目指す。
製品に使用された再生プラスチックや、使用予定の再生プラスチックについて成分比率の測定、不純物や劣化の評価を行う。これにより、再生プラスチック製品と周辺機器に対する影響や不具合要因を事前に解析し、製品の品質管理をサポートする。

帝人フロンティア PU弾性繊維を除去する技術を開発

帝人フロンティア(本社:大阪市北区)は4月10日、ポリエステルのケミカルリサイクルにおいて、前処理工程に新たな処理剤を用いることで、ポリエステル衣料品からポリウレタン弾性繊維(以下、PU弾性繊維)を除去する異素材除去技術を開発したと発表した。これにより従来では困難だったPU弾性繊維を含むポリエステル衣料品から、高品質なリサイクルポリエステルを生産することが可能になる。

脱炭素で4社がペットボトル一元回収の実証実験

野村不動産ホールディングス(本社:東京都新宿区)は4月5日、サントリー食品インターナショナル、白井グループ(本社:東京都足立区)、首都圏環境美化センター(本社:東京都足立区)の4社協働で、循環型経済・CO2削減に資する取り組みとして、野村不動産グループが管理する19物件(オフィス4物件、マンション15物件)を対象に、ペットボトル一元回収の実証実験と分別排出状況の検証を実施したと発表した。
白井グループがAI配車システムを活用し、19物件のペットボトルを最短ルートで「一元回収。首都圏環境美化センターが選別・加工。リサイクル会社を通して、すべてが再生ペットボトルの原料としてサントリーグループで活用する。
おおむね事前のシミュレーションの期待値と同等の結果が得られた一方、オフィスで回収したペットボトルはマンションに比べ異物などの混入が多い傾向がみられたため、この分の品質向上に向けて、分別啓発など業界を超えた取り組みが必要であることが分かった。

スシロー 廃食油を航空燃料「SAF」向けに提供

回転ずし大手「スシロー」の運営会社FOOD&LIFE COMPANIES(本社:大阪府吹田市)は4月5日、廃食油などを原料とする航空機の代替燃料「SAF」の製造に向け、プラント大手の日揮ホールディングス(本社:横浜市西区)などと協力して、店舗から出た使用済み油を提供していくと発表した。
回転ずし店や居酒屋およそ680の店舗で天ぷらなどの揚げ物を調理した後の油を回収。日揮などが設立した会社が大阪府堺市に建設する製油工場でSAFを製造する。回収した油から不純物などを取り除いたうえで年間およそ75万リットルのSAFの製造を見込み、主に国内の航空会社に提供していく考え。
SAFは化石由来の従来の燃料と比べ二酸化炭素の排出量を80%程度減らせるとされ、国は2030年までに国内の航空会社が使う燃料の10%をSAFに置き換える目標を掲げている。

使用済み太陽光パネル リサイクルに向け検討会発足

環境省と経済産業省は、使用済みとなった太陽光パネルについて廃棄せずにリサイクルにつなげるため、有識者による検討会を発足することになった。
環境省によると、太陽光発電の使用済みとなったパネルは令和2年度には6,300トン余で、故障や災害の影響が主な原因のため、このおよそ7割は再使用されたと推計されている。しかし、この10年で太陽光発電は急速に導入が進み、設置から20年から25年とされる耐用年数を過ぎるパネルが、2030年代後半には年間50万トンから80万トンに上るとみられている。

サントリー,ENEOS ペットボトルの再資源化で協業

サントリー食品インターナショナル(本社:東京都港区)とENEOS(本社:東京都千代田区)は3月30日、協働し神奈川県川崎市内6カ所のENEOSサービスステーション(以下、SS)を起点とした、使用済みペットボトルの回収・再資源化の実証実験を4月1日より開始すると発表した。
これは使用済みペットボトルの「ボトルtoボトル」水平リサイクルチェーンの実現可能性を検証するもの。協栄産業(本社:栃木県小山市)で再資源化され、サントリー食品の飲料用ペットボトル容器として再生・使用していく。