関西国際空港を運営する関西エアポートは5月28日、第1ターミナル改修工事の起工式を執り行った。新型コロナウイルスの影響で着工は半年遅れ、2020年度の国際線利用者数は約20万人と前年度比99%減と落ち込んだが、、山谷佳之社長は「収束は不透明だが、ワクチンの接種も進み、大阪・関西万博前には活況が戻っていると考えている」としている。
改修計画では、国際線と国内線のエリアを配置し、国際線の駐機スポットを34から39に増やす。一つのレーンで複数の人の手荷物を同時に検査できる「スマートレーン」も16から22に増やすなど、空港全体の受け入れ能力を年間3,300万人から4,400万人に拡大する。出国審査後の商業施設が集まるエリアも60%増やす。改修費は約700億円で、改修中も空港機能は維持する。出発エリアの訪日客向け商業施設の拡充工事の一部は2026年秋ごろの完成を目指す。
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パナソニック CO2排出量30年までに実質ゼロに 楠見氏が目標
6月に社長に就任するパナソニックの楠見雄規CEOは5月27日、オンラインで経営方針に関する記者会見を開き、2030年までに二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにする意欲的な目標を明らかにした。自社の工場やオフィスで再生可能エネルギーを利用することや省エネを徹底すること、排出権取引を活用することで目標を実現する考え。日本企業の多くはCO2排出量実質ゼロの目標時期を2040~2050年としており、パナソニックの目標はかなり思い切った時期設定となっている。
三井不動産 大阪・中之島「未来医療国際拠点」運営事業者に
三井不動産はこのほど、大阪・中之島で2024年春のオープンを目指す先端医療の研究拠点「未来医療国際拠点」(所在地:大阪市北区中之島4丁目)における「産学医連携ベンチャー・エコシステム」の運営事業者に決定し、基本合意書を締結した。
同社は一般社団法人ライフサイエンス・イノベーションネットワーク・ジャパン(所在地:東京都中央区、LINK-J)とともに、大阪におけるワンストップのベンチャーエコシステム構築の支援を進めていく。大阪都心部で初となる「賃貸ウェットラボ」「コミュニケーションラウンジ」「スタートアップ向けオフィス」が一体となった施設とする。
未来医療国際拠点は、最先端の未来医療の産業化の推進および、その提供による国際貢献に寄与することをコンセプトとして未来医療推進機構(所在地:大阪市)が全体運営する予定の施設。再生医療をはじめゲノム医療やAI診断などの最先端医療を提供する医療機関とその開発に取り組む企業、ベンチャーさらには支援機関が一つ屋根のもとに集積する全国初の拠点を目指している。
川崎重工業 関空に自動PCR検査ロボ 出国者向け今夏開始
川崎重工業はこのほど、新型コロナウイルスの「自動PCR検査ロボットシステム」を搭載したコンテナを関西国際空港に設置した。検体投入から80分で結果が分かり、1日最大で2,500件の検査が可能。出国者向けの有料サービスで、提携先の医療機関を決め、夏ごろの運用開始を目指す。
コンテナは長さ約12.2m、幅約2.5m、高さ約2.9m。空港の屋外に置かれ、検査の全工程を内部のロボットアームなどが担う。医療従事者の感染リスクを減らし、検査人員の削減にもつながる。同社では「急な出張で準備が間に合わない場合などに利用してほしい」としている。
関西エアポート 大規模改修工事で530億円の融資枠設定
関西空港を運営する関西エアポートは、新型コロナ収束後を見据え5月末からターミナルビルの大規模改修工事を開始する計画だ。このため3つの取引銀行や国と金融機関が出資する官民ファンド「民間資金等活用事業推進機構」との間で、今年度から5年間で530億円の融資枠を設定した。
関西空港では海外からの旅客4,000万人にまで受け入れ可能にするため、防災対策費を含め1,000億円をかけたターミナルビルを5月28日から大規模改修工事を開始する。今回資金調達にめどをつけた形で、4年後に迫った大阪・関西万博の開幕前に大半の工事を完了させたいとしている。
関西の4百貨店 全社赤字 コロナで臨時休業響き回復見通せず
関西で店舗を展開する主要百貨店4社の2020年度連結決算が5月11日、出そろった。新型コロナウイルス感染拡大による店舗の臨時休業などが響き、売上高は全社が減収、最終利益も全社が赤字だった。緊急事態宣言が5月末まで延長される中、業績回復のめどが立たない厳しい環境が続く。影響は「2023年度くらいまでかかろではないか」(村田善郎・高島屋社長)とみられる。
J.フロントリテイリングの2021年2月期連結決算は、売上高7,662億円、最終利益261億円の赤字となり、大丸と松坂屋ホールディングスが経営統合した2007年以来、初の最終赤字に転落した。阪急阪神百貨店を傘下に持つエイチ・ツ-・オー(H2O)リテイリングの2021年3月期連結決算は、売上高7,391億円、最終利益247億円の赤字で、赤字幅は2007年の発足以来最大だった。高島屋の2021年2月期連結決算は、売上高6,808億円、最終利益339億円の赤字と、17年ぶりの最終赤字に転落した。近鉄百貨店の2021年2月期連結決算も売上高2,183億円、最終利益49億円の赤字と、6年ぶりの赤字だった。
JR西日本 陸上養殖のサーモンを販売開始 回転ずし店で販売
JR西日本は、中国地方最高峰、大山に近い標高350mの山中にある養魚場(所在地:鳥取県倉吉市)で養殖されたトラウトサーモンを、「クラウンサーモン」のブランドで販売開始した。関西圏で飲食店を展開する大起水産(本社:大阪府堺市)と提携し、まずは同社の回転ずし店などに年間1万匹を出荷する。
養魚場のある関金地区は年間を通じて冷たく良質な湧水が豊富で、西日本有数のワサビ生産地でもある。この小泉川養魚場は、サケ・マス類やイワナを養殖していたが幼魚の出荷先だった海面養殖の事業者が、コロナ禍の打撃を受けて昨年撤退。販路に困っていたところへ、サバの陸上養殖で交流のあったJR西日本が声をかけ、このプロジェクトがスタートした。
海面養殖では水温上昇がリスクになるがこの陸上養殖ではその心配がない。海外のサーモンよりやや小ぶりの1匹2~3kgでの出荷になるものの、海面養殖では付きがちな寄生虫の心配もなく、鮮度の高い刺し身を味わえるという。
関空20年度の総旅客数92%減 コロナで国際便99%と大打撃
関西空港を運営する関西エアポートがまとめた2020年度の関西国際空港の運営概況(速報値)によると、国際線と国内線を合わせた総旅客数は前年度比92%減の225万人だった。年度としては1994年9月の開港以来、過去最低となった。新型コロナウイルスの流行に伴う渡航制限で国際線の便数が大幅に減少したことが響いた。
20年度の国際線の旅客数は99.1%減の20万人にとどまった。国内線も遠方への旅行や出張の自粛で旅客数は69%減の205万人だった。国内線は政府の観光支援事業「GoToトラベル」の効果で一時的に回復したが、1月の緊急事態宣言で再び落ち込んだ。
なお同時に発表した20年度の大阪(伊丹)空港の旅客数は63%減の581万人、神戸空港は63%減の121万人だった。
パナソニック TVの自社生産縮小し中国TCLに委託で最終調整
パナソニック(本社:大阪府門真市)は、テレビの自社生産を大幅に縮小する方針を固め、中国の電機大手TCLと提携する方向で最終調整に入った。中小型液晶テレビの生産を委託する方向。これにより、パナソニックは自社生産の比率を下げテレビの収益力を高める。
パナソニックは、インドやベトナムでのテレビの自社生産は今年度中にも終えるなど、世界全体の生産体制を見直す。こうした一方で、日本国内で唯一テレビを生産している栃木県の宇都宮工場では、有機ELテレビなど高価格帯の製品を手掛けており、同生産体制は維持する。
USJ 4/25から臨時休業発表 府への緊急事態宣言発令受け
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(所在地:大阪市此花区、USJ)は4月23日、25日から臨時休業すると発表した。大阪府に国から、東京都、京都府、兵庫県とともに4月25日から5月11日までの期間、緊急事態宣言が出されたことを受けたもの。
この期間中のチケットの取り扱いなどについて、4月23日の夜にホームページで案内する。