「アジア-産業」カテゴリーアーカイブ

岩谷産業とコスモエネルギーHD グリーン水素製造で提携

岩谷産業とコスモエネルギーホールディングス(HD)は4月23日、脱炭素の取り組みで提携すると発表した。再生可能エネルギー由来の「グリーン水素」の製造に乗り出す。今回の協業発表に先駆け、岩谷産業は2023年末にコスモエネルギーHDに1,000億円強を追加出資している。
グリーン水素は再生可能エネルギーで水を電気分解してつくる。水素販売で国内シェア首位の岩谷産業の技術ノウハウと風力発電に強みを持つコスモエネルギーHDが組むことでグリーン水素の国内の生産体制を整える。

米テスラの1〜3月期 4年ぶり減収減益 主要市場でEV減少

電気自動車(EV)大手の米テスラの1〜3月期業績は、主要市場でEV販売が減少し、2020年4〜6月期以来、約4年ぶりの減収減益となった。売上高は前年同期比9%減の213億100万ドル(約3兆3,000億円)、最終利益は同55%減の11億2,900万ドルにとどまった。米国市場でのEVの成長減速に加え、中国EVメーカーの安値攻勢に押された。

IEA 世界のEV販売 2035年に新車の5割超を予測

国際エネルギー機関(IEA)は4月23日、電気自動車(EV)の最新の市場動向に関する報告書を発表した。2035年にEVが世界の新車販売の5割超を占めると予測している。脱ガソリン車を国の方針として掲げる中国政府の意向に沿って、中長期的に新エネルギー車化を推進する、中国メーカーを中心とした低価格車がグローバルにEV市場を拡大する。ただ、EVの安定的な伸びを維持、確保するためには車載電池の価格低減や、充電インフラの整備が前提条件となる。

関西の23年度貿易収支3.4倍の黒字に 資源価格一服で改善

大阪税関によると、2023年度の関西の貿易収支は2兆5,838億円の黒字だった。エネルギー価格の高騰が一服し、輸入額が減少したことなどから黒字額は前年度比3.4倍となった。
輸入額は前年度比12%減の18兆4,590億円、輸出額は同3.2%減の21兆429億円だった。円安を追い風に米国向け輸出が過去最高を更新したものの、中国向けの半導体関連部品の輸出が減少した。

3月のスーパー売上高9.3%増 物価高で10年ぶり伸び率

日本チェーンストア協会(本部所在地:東京都港区)によると、3月の全国スーパー売上高(既存店ベース)は前年同月比9.3%増となった。前年同月を上回るのは13カ月連続で、前年より土・日曜日が1日ずつ多かったことも好影響し、2014年3月以来、10年ぶりの高い伸び率となった。
3月の全店ベースの総売上高は1兆2,216億円だった。売上高の7割を占める食料品は11.7%増、衣料品は3.3%増、住関連品は7.4%増だった。
2023年度のスーパー売上高は既存店ベースで前年度比3.7%増と4年連続のプラスで、総販売額は13兆7,276億円だった。店頭価格の上昇が節約志向による買上げ点数の減少を補った。

「大阪堂島浜タワー」竣工 ビジネス・賑わいの新拠点に

三菱地所、三菱商事都市開発、積水ハウス、三菱HCキャピタルの4社は4月22日、大阪市北区堂島浜一丁目で開発を進めてきた「大阪堂島浜タワー」が15日に竣工、19日に竣工式を執り行ったと発表した。
商業ゾーンは4月、ホテル・観光展望施設は7月より順次開業する。同タワーは地上32階、延床面積約6万7,000㎡のオフィス・ホテル・商業ゾーンからなる複合ビル。大阪のシンボル、御堂筋と堂島川を結ぶ、新たなビジネスと賑わいの発信拠点として期待される。

武田薬品,アステラス,三井住友銀 日本発医薬品創出で合弁

武田薬品工業(本社:大阪市中央区)、アステラス製薬(本社:東京都中央区)、三井住友銀行(本社:東京都千代田区)の3社は4月22日、日本発の革新的な医薬品の創出に向けた創薬シーズのインキュベーションを行う合弁会社を設立することで基本合意契約を締結したと発表した。新会社の所在地は神奈川県藤沢市の湘南ヘルスイノベーションパーク。資本金(準備金を含む)は約6億円で、出資比率は武田薬品、アステラス製薬が各33.4%、三井住友銀行33.2%。2024年中ごろ設立予定。
新会社は①グローバルの医薬品市場への日本発の革新的な創薬アイデアの展開②グローバルで競争力のある創薬技術のインキュベーションとアントレプレナーシップ(起業家精神)の育成③スタートアップ企業の創出による創薬エコシステムの活性化ーに注力する。

JX金属 三菱商事と非鉄金属の資源循環で合弁新会社

JX金属(本社:東京都港区)は4月22日、三菱商事(本社:東京都千代田区)と廃家電・廃電子機器や廃車載用リチウムイオン電池等の非鉄金属の資源循環に関する合弁会社を設立し、2024年7月を目途に事業を開始することで契約を結んだと発表した。新会社「JX金属サーキュラーソリューションズ」の所在地は東京都港区。資本金は未定。出資比率はJX金属80%、三菱商事20%。
100%子会社のJX金属商事がこれまで手掛けてきた銅・貴金属リサイクルと車載用リチウムイオン電池リサイクルに関する事業を分割して、三菱商事とともに新会社を設立し、さらなる資源循環の推進を目指す。

太陽誘電 1回の充電で最大1,000km走行可能な回生電動S

太陽誘電(本社:東京都中央区)は4月22日、1回の充電で最大1,000km走行可能な回生電動アシストシステム「FEREMO(フェリモ)」を開発したと発表した。今回ニデック(本社:京都市南区)が新たに開発した回生システム対応電動アシスト自転車向けモーターを採用。従来モデルと比較して回生電力を30%向上させたほか、太陽誘電の省電力技術や電源制御技術と組み合わせることで、1回の充電で最大1,000kmもの長距離走行を可能にした。

3月コンビニ売上高0.4%増 4カ月連続前年上回る

日本フランチャイズチェーン協会(本部所在地:東京都港区)のまとめによると、3月のコンビニエンスストアの既存店売上高は、前年同月比0.4%増の9,317億円だった。前年実績を上回るのは4カ月連続。既存店客単価は同1%増の728円で、2カ月連続でプラスだった。ただ、既存店客数は同0.6%減12億7,983万人と15カ月連続のマイナスだった。気温の低下や降雨で外出機会が減少したとみられる。