「アジア-産業」カテゴリーアーカイブ

東芝 タイで電動バイクタクシーのバッテリーサブスクで実証

東芝(本社:東京都港区)は10月31日、島根大学発のバッテリーテック・スタートアップのナチュラニクス(本社:東京都墨田区)とともに、3タイ・バンコクで30日から電動バイクタクシーのドライバー向けバッテリーサブスクリプションサービスで実証実験を開始したと発表した。この実証実験では同地で課題となっている高温環境下でのバッテリーの劣化について、長寿命特性を持つ東芝製リチウムイオン電池SCiB(TM)セルを使用することで、電動バイクタクシーの長期間の安定運用および利用料低減への貢献を目指している。また、環境負荷の低減にも寄与する。

東レ インドネシアのプルタミナ社にR0・UF膜を一括供給

東レ(本社:東京都中央区)は10月31日、インドネシアのプルタミナ社の東カリマンタン州RDMP(Refinery Development Master Plan)パリクパパンプロジェクト向けに、同社の逆浸透(RO)膜と眼外濾過(UF)膜を一括供給したと発表した。このプロジェクトはインドネシア最大の石油精製企業プルタミナ社の最大の案件の一つとなっている。
この案件の海水淡水化設備は、パリクパパンにあるプルタミナ社の石油精製所内でボイラー用水あるいは飲料水用途に使用される。処理能力は日量8万4,000㎥となり、2024年末に稼働開始予定。

元気寿司 バンコク セントラル・ワールドにタイ1号店出店

「元気寿司」などをチェーン展開するGenki Global Dining Concepts(本社:東京都台東区)のタイのフランチャイジー、GENKI SUSHI(THAILAND)が10月24日、バンコク都心の商業施設、セントラル・ワールド5階にタイ1号店を出店した。
タイ1号店「Genki Sushi Central World Store」の席数は102。寿司ネタはサーモン、マグロ、エビなどが中心。このほか、丼もの、うどんメニュー、ホットスナックなども取り揃えている。

TOYO 中国・南通市のポリアセタール樹脂プラントを受注

東洋エンジニアリング(本社:千葉県習志野市、以下、TOYO)は10月31日、中国子会社TOYO Engineering Corporation(China)(Toyo-China)が、ポリプラスチックスの中国子会社DP Engineering Plastics(Nangtong)Co.,Ltd.(以下、DPE)から、中国・南通市のポリアセタール樹脂(POM樹脂)プラントの建設プロジェクトを受注したと発表した。
Toyo-Chinaは設計、調達、建設工事を担い、プロジェクトは2026年完工を予定。このプラントが稼働すると、DPEにとって世界最大のエンジニアリングプラスチックの生産施設となる。

川崎重工 水素3割混焼の大型発電エンジン安定運転に成功

川崎重工業は10月29日、工場内に電力を供給する大型ガスエンジンの燃料に、燃やしても二酸化炭素(CO2)を排出しない水素を3割混焼して安定的に発電することに成功した大型発電エンジンを公開した。
同社の神戸市の自社工場の設備は、燃料の3割を都市ガスから水素に置き換えて発電することができる。担当者が制御室で操作すると3分ほどで全燃料に占める水素が3割まで上昇。大型混焼発電エンジンの安定運転を実証した。
工場の建物の横に都市ガスと水素を混ぜる設備を設置したほか、着火しやすい特性のある水素が漏れた場合に、いち早く検出できるよう検知器を設置している。
同社のよると、水素を3割混ぜることで都市ガスだけの場合に比べて、年間のCO2排出量を420世帯分に相当するおよそ1,150削減できるとしている。

スズキ 25年からトヨタにインドで生産EVをOEM供給

スズキとトヨタ自動車は10月30日、両社の協業を発展させ、スズキが2025年春からインドで生産開始予定の電気自動車(EV)を、トヨタ自動車にOEM(相手先ブランドによる生産)で供給すると発表した。スズキがトヨタにEVを供給するのは初めて。
供給する新モデルはインドのスズキ・モーター・グジャラート社が生産し、日本をはじめインドや欧州、アフリカ、」中東で販売予定のSUV(スポーツ用多目的車)「eVX」。トヨタの販売地域や車名は未定。トヨタは2026年までに新型EVを10車種投入する目標を掲げており、このうちの1車種となる。

カワサキモータースとパナソニックサイクルテックが協業

川崎重工業グループの二輪車大手カワサキモータース(所在地:兵庫県明石市)と、自転車製造を手掛けるパナソニックサイクルテック(所在地:大阪府柏原市)は10月29日、モビリティ(移動体)開発で協業することで合意したと発表した。モーターサイクルの設計思想と、電動アシスト自転車の駆動ユニットを組み合わせたモビリティの共同開発を進める。

トヨタの4〜9月世界生産7%減の470万5,000台 4年ぶり減少

トヨタ自動車の2024年度上半期(4〜9月)のの世界生産台数(レクサス含む)は、前年同期比7%減の470万5,037台だった。同社の世界生産が前年実績を下回るのは4年ぶり。車の量産に必要な「型式指定」の認証不正に伴い、約3カ月にわたり国内工場で生産停止があったこと、電気自動車(EV)へのシフトが進む中国市場における販売不振が響いた。

東北電 宮城県女川原発 13年7カ月ぶり再稼働 被災地で初

東北電力は10月29日、女川原子力発電所(所在地:宮城県女川町、石巻市)2号機(出力82.5万KW)を13年7カ月ぶりに稼働させた。2011年の東日本大震災後、被災地の原発が再稼働するのは初めて。東京電力福島第1原発と同じ沸騰型軽水炉(BWR)の再稼働も初。11月7日に発電を再開し、12月にも営業運転を開始する。

東電 福島第1原発 デブリ取り出し再開 中断1カ月超

東京電力は10月28日、福島第1原子力発電所2号機で焼け落ちた核燃料(デブリ)の試験的な取り出し作業を再開した。原子炉格納容器内の放射性物質を遮断する隔離弁を開くなどした。今後、釣り竿状の装置の先にある爪状の器具を格納容器の底部に垂らし、最大3グラムの小石状のデブリの採取を試みる。
これらの作業は、取り出しに使う装置の先端に取り付けたカメラが不具合を起こし、1カ月以上中断していた。原発事故後、初めてとなるデブリの採取を改めて目指す。