「アジア-産業」カテゴリーアーカイブ

トヨタ「ウーブン・シティ」開業, 街全体が実証実験場

トヨタ自動車が建設した次世代都市「ウーブン・シティ」(所在地:静岡県裾野市)が9月25日、開業した。ウーブン・シティ全体の敷地面積は約30万㎡。トヨタの子会社、ウーブン・バイ・トヨタが都市の主な開発を担う。
街全体を実証実験場に、トヨタグループや三角企業ら計20社で始動した。参画企業と人工知能(AI)や自動運転、ロボットなど新たな技術やサービスを開発する。2026年以降に、一般市民も実証実験に加わり、第1期エリアには最終的に約300人が居住する計画。
25日に開業したのは第1期エリア(約5万㎡)で、居住施設や実験施設など計14棟。居住施設には同日からトヨタ関係者ら数世帯が入居を始めた。

エーザイ 豪州で認知症治療薬の承認取得

エーザイと米バイオジェンは9月25日、オーストラリアでアルツハイマー病認知症治療薬「レカネマブ(製品名レケンビ)」の承認を取得したと発表した。早期アルツハイマー病患者のうち、脳の出血や腫れといった副作用が比較的出にくい患者を対象に承認を取得した。
エーザイによると、同国の認知症患者数は約42万5,000と推定される。レカネマブは日米や欧州連合(EU)など50カ国・地域で承認を取得している。

日本製鉄 USスチールに440億円投資 生産設備の改修で

日本製鉄は9月25日、傘下の米鉄鋼大手のUSスチールが既存の生産設備の改修などに約3億ドル(約440億円)を投資すると発表した。対象はインディアナ州のゲーリー製鉄所およびペンシルベニア州モンバレー製鉄所。USスチールの再建に向けて、トランプ政権との間で約束した総額約110億ドルの巨額の設備投資の一環。

三菱地所 インド・ムンバイにアジア社のインド支店

三菱地所は9月22日、100%子会社三菱地所アジア社のインド支店をムンバイに設立したと発表した。10月以降、営業開始する予定。インドでチェンナイ、ベンガルール、デリー首都圏、ムンバイでのオフィスビル事業、住宅・物流施設事業など三菱地所グループの総合力を活かした一層の事業拡大を目指す。

三井住友銀行 インドカルナタカ州ベンガルール出張所

三井住友銀行は9月22日、インドカルナタカ州ベンガルール市にムンバイ支店ベンガルール出張所を開設、営業を開始したと発表した。自動車関連産業やIT産業の集積地、ベンガルール市への出店により、顧客への迅速かつきめ細かなサービスを提供する。今回の出張所開設により、同行のインド国内ネットワークは5拠点(ニューデリー、ムンバイ、チェンナイ、ギフトシティー、ベンガルール)に拡充された。

パナソニック世界初125度の高温でも充放電「全固体電池」

パナソニックホールディングス(HD)は9月18日、次世代電池の本命と期待される「全固体電池」で、産業機械や車載センサー向け電池の生産に乗り出すと発表した。グループのパナソニックエナジーが開発した。
これは、125度の高温でも充放電可能な世界初の電池としている。来年度からサンプリ出荷を開始する予定で、実用化されればパナソノックグループ初の全固体電池となる。

スルメイカ 今年度の漁獲枠34%拡大, 黒潮大蛇行終わり

水産庁は9月19日、今年度のスルメイカの漁獲枠について、現状の1万9,200トンから34%拡大し2万5,800トンにすると発表した。この最大の要因は、黒潮の流れが大きく曲がり、日本近海の漁獲に様々なマイナス影響を与えていた「黒潮大蛇行」が終わり、スルメイカの生息域で海水温などが成長に適した水準に変化した可能性があり、漁獲量が大幅に増えているためだ。
水産庁によると、青森県や岩手県の沖合でのスルメイカの漁獲量は今年4月以降の5カ月余りで漁獲枠の半分を超え、漁業者から枠拡大を求める声が挙がっていた。
スルメイカの漁獲量は、海洋環境の変化などで2016年以降大きく減少し、昨年度の漁獲量は過去最低の1万8,000トンにとどまった。このため、水産庁は今年度の漁獲枠をこれまで最も少ない1万9,200トンに設定していた。

米政府 USスチールの生産拠点停止を阻止”黄金株”権限行使

米政府ホワイトハウス関係者は9月19日、日本製鉄が傘下の米鉄鋼大手USスチールの生産拠点の稼働停止計画を阻止したことを明らかにした。これは、日本製鉄がUSスチール買収にあたり、米政府に認めた”黄金株”の権限を行使したもの。
USスチールは9月上旬、イリノイ州の製鉄所での操業停止計画について、労働者に通知していたという。

エーザイ アルツハイマー治療薬 米FDAで優先審査指定

エーザイ(本社:東京都文京区)は9月17日、アルツハイマー病治療薬として開発中の新薬候補「E2814」について、米食品医薬品局(FDA)から優先的に審査を受けられる「ファストトラック」の指定を受けたと発表した。
今回指定を受けたのはE2814コードで開発を進める「エタラネ゙タグ」という新薬候補。これはアルツハイマー病患者の脳内に蓄積するたんぱく質「タウ」を照準とした新しいタイプの薬。