「アジア-産業」カテゴリーアーカイブ

青山商事 トウモロコシ由来の生地使用のウール混高機能スーツ

青山商事(本社:広島県福山市)は10月12日、植物由来のトウモロコシ原料を用いた繊維を使用し、高機能性も備えたサステナブルスーツを、同日より「スーツスクエア」「ザ・スーツカンパニー」「ユニバーサルランゲージ」の店頭および公式オンラインストアで販売すると発表した。
このスーツ企画には米国デュポン社が開発した植物由来の高機能ポリエステル繊維「Sorona(R)(ソロナ)」を採用することで、石油化学原料の使用量を削減。ソロナは工業用のトウモロコシから抽出したデンプンを使用しサステナブル繊維素材であるだけでなく、ストレッチ性と防シワ性も兼ね備えているという。価格は、ポリエステル70%・ウール30%混スーツで税込み4万3,890円。

積水樹脂 物流24年問題でダブル連結トラック輸送10月から開始

積水樹脂(本社:大阪市北区)は10月12日、物流の2024年問題対応策の一つとして、10月からグループの滋賀物流センター(所在地:滋賀県東近江市)から関東エリアへの輸送の一部で、ダブル連結トラックの利用を開始すると発表した。ダブル連結トラックは1台で大型トラック2台分の輸送力を確保できることから、トラックドライバーの人手不足への対応として期待される。また運転時間の現象に伴い、導入前と比較しCO2排出量の約4割削減効果が見込まれるという。

太陽誘電 子会社のマレーシア積層セラミックコンデンサ新工場竣工

太陽誘電(本社:東京都中央区)は10月12日、子会社のTAIYO YUDEN(SARAWAK)SDN.BHD.(本社:マレーシア・サラワク州クチン市)の新工場が完成し、竣工式を行ったと発表した。同社の中期的な積層セラミックコンデンサの製造能力増強計画の一環。
新工場は太陽光発電の導入、省エネ・創エネなどを通じ温室効果ガス削減に寄与する最先端の工場になる。工場の延床面積は約7万3,000㎡、建築面積約3万8,000㎡。投資額は約200億円(建屋のみ)。

ファストリ 初の売上高3兆円見込む 課題は中国頼みからの脱却

ファーストリテイリングは10月12日、2024年8月期の売上高にあたる連結売上収益(国際会計基準)が、前期比10%増の3兆500億円になる見込みだと発表した。売上高3兆円の大台超えは初めて。傘下のユニクロの持続的な成長に向けて、海外売上高の半分近くを占める中国頼みからの顎脚が課題となる。小売業の売上高3兆円超えはセブン&アイ・ホールディングス、イオンに次ぎ3社目。

経産省 電動航空機向け電池などに306億円補助 水素燃料電池など

経済産業省は10月10日、電動航空機向け機器の開発への支援案を正式に発表した。水素燃料電池や低燃費のエンジン機器などに306億円補助する。年内にも事業者を公募する。電動航空機はCO2の排出量が少ない。2024年度から研究を始め、2030年度までの実証試験を想定している。

ホンダと三菱商事 EV普及見据え新事業創出で共同検討の覚書

ホンダ(本社:東京都港区)と三菱商事(本社:東京都千代田区)は10月12日、電気自動車(EV)の普及拡大を見据え、両社の強みを活かしたサステナブルなビジネスモデルの構築に向けて、日本における事業化検討の覚書を締結したと発表した。まずホンダが2024年に発売する軽EV「N-VANe(エヌバン イー)」の電池を、電力の過不足を調整する蓄電池として再利用することを目指す。

トヨタと出光興産 EV用「全固体電池」の量産化で協業

トヨタ自動車と出光興産は10月12日、電気自動車(EV)向けの次世代電池として期待される「全固体電池」の量産化で協業することで合意したと発表した。両社は2027年度に国内で生産ラインを稼働させ、2027〜2028年に発売するEVに搭載して商品化する。トヨタは、電池材料の製造技術に知見のある出光興産と連携し、充電時間を短くし、航続距離も伸ばせる全固体電池の量産に、世界に先駆け取り組む。

国交省 ビッグモーター34事業所で行政処分 車検場資格停止も

国土交通省は10月13日、組織ぐるみの保険金の不正請求が問題となっている中古車販売大手ビッグモーターを巡り、立ち入り検査した34事業所に対し、道路運送車両法に基づく行政処分を科すと発表した。34カ所すべてで整備を行うための国の認証を一定期間停止させ、うち12カ所は最も重い処分の民間車検場の資格停止とする。
ビッグモーターを巡る一連の問題が表面化して以降、監督官庁による行政処分は初めて。

富士通・理研 独自の生成AIに基づく創薬技術を開発 世界に発表

富士通と理化学研究所(以下、理研)は10月10日、生成AIを活用し、大量の電子顕微鏡画像からタンパク質の構造変化を広範囲に予測できるAI創薬技術を2023年1月に開発したと発表した。両者はこの技術に関する論文を2023年10月10日(日本時間)に、医療用画像処理分野のトップ国際会議「MICCAI 2023」で発表した。
両者が創薬の開発期間や費用を劇的に削減する次世代IT創薬技術の開発を目指し、2022年5月から共同研究を進めてきた成果。

京セラ ワイヤレス電力伝送システムを実現する基礎技術を開発

京セラは10月11日、電波(マイクロ波)の放射を集中させる技術(ビームフォーミング技術)と、電波の伝搬環境に応じてリアルタイムに電波放射を追従制御する技術(アダプティブアレー技術)を融合し、5.7GHz帯における「空間伝送型ワイヤレス電力伝送システム」を実現する基礎技術を開発したと発表した。この技術を電波を介して電力供給するワイヤレス電力伝送システムに適用することにより、スマートフォンやドローンなどの移動体にも安定した電力を伝送できるようになる。
ワイヤレス電力伝送が実用化できれば、電池交換や充電における手間、廃線の制限により設置できなかった機器やデバイスの設置自由度が格段に向上する。