公正取引委員会は6月5日、下請法の2023年度の運用状況を発表した。発注側の減額や支払い遅延によって下請け企業が被った不利益に対する返還額は、マスコミで騒がれた、突出した日産自動車の違反が加わって約37億3,000万円に上り、11年ぶりの高水準となった。
全体では発注事業者計174社から下請事業者計6,122社に計37億2,789万円が返還された。2022年度の返還額11億3,465万円から3倍を超える額となった。これは統計で比較可能な2008年度以降、2012年度の約57億円に次いで過去2番目の高水準。
公取委によると、2023年度は日産自動車の下請け企業36社への支払い代金約30億2,300万円を不当に減額した違反があったため、額が突出して多くなったという。下請法違反による減額として認定された額として過去最高となった。
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