東京商工リサーチのまとめによると、2021年の貸切バス業倒産(負債1,000万円以上)は前年比27.2%増の14件で、1992年以降の30年間で最多を記録した。この14件はすべてコロナ関連倒産だった。資本金別ではすべて1億円未満だった。また、従業員数別でも10人未満が8件(構成比57.1%)を占めた。長引くコロナ禍でインバウンド需要が消失し、国内旅行の激減が貸切バス業界を直撃したことを示している。
日本政府観光局(JNTO)によると、2020年の訪日外国人は前年比87.1%減の411万5,828人だった。2021年も11月(推計値)までで前年同期比94.2%減の23万3,800人と激減。インバウンド需要は消失し、個人客や修学旅行などの団体旅行も自粛や人の移動制限で縮小。このため、小規模の貸切バス会社ほど、激変した環境に対応できず業績不振に拍車をかけた。
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