「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

8月の関空国際線旅客数 前年比11倍の164万人 コロナ禍前の7割

関西国際空港などを運営する関西エアポートによると、8月の関西国際空港の国際線旅客数は、前年同月比11倍の164万6,852人だった。新型コロナウイルス禍前の2019年8月比で74%まで回復した。夏休みの旅行需要が回復したほか、中国を除くインバウンド(訪日外国人)の増加も寄与した。国際線旅客数のうち外国人は前年同月比17倍の121万1,871人、日本人は同5倍の42万2,371人だった。
関西エアポートが運営する関空、大阪国際(伊丹)、神戸空港の3空港を合わせた国内線旅客数は同12%増の227万7,956人で、新型コロナ禍前の88%まで回復した。

EV充電なら一時退出OK 高速道路の乗り直しに課金せず 国交省

国土交通省は電気自動車(EV)を充電するために高速道路を一時的に出入りする場合、追加料金を徴収しない新たな課金制度づくりに着手する。EVの本格的な普及を見据え、利用者の利便性を考えた場合、避けては通れない措置と判断。2024年度の導入を目指す。

観光庁 6月の旅行宿泊者4,626万人 コロナ禍前の19年上回る

観光庁が7月31日発表した宿泊旅行統計(速報値)によると、6月にホテルや旅館に宿泊した日本人と外国人の合計は延べ4,626万人で、2019年同月比1.0%増だった。新型コロナウイルス禍以降、初めて単月で2019年を上回った。
日本人宿泊者数は3,683万人で2019年同月比で1.7%増。外国人宿泊者数は943万人で、2019年同月の98.4%まで回復した。宿泊施設全体の客室稼働率は54.2%だった。前年同月比9ポイント高まり、2019年同月比では6.4ポイント低かった。

岩谷産業 25年万博 水素燃料電池船の旅客運航事業者に決定

岩谷産業は7月20日、2025年大阪・関西万博会場へのアクセスとして、中之島ゲートと夢洲(ゆめしま)をつなぐ国内初の水素燃料電池船の旅客運航事業者に決定したと発表した。運航実務は京阪グループの大阪水上バス(本社:大阪市)に委託する。今回の水素燃料電池船は、2021年に新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業に採択され、開発が進められている。走行時にCO2など環境負荷物質を排出しないほか、におい、騒音、振動の少ない優れた快適性を実現するとしている。

東工大など4者が「富岳」で生成AIの言語モデルの研究開発開始

東京工業大学、東北大学、理化学研究所、富士通の4者は5月22日、スーパーコンピュータ「富岳」を活用した大規模言語モデルの分散並列学習手法の研究開発を、2023年5月から実施すると発表した。大規模言語モデルはChatGPTをはじめとする生成AIの中核として使用される深層学習のAIモデルで、4者は今後、今回の研究開発の成果物を公開することで、アカデミアや企業が幅広く使える大規模言語モデルの構築環境を整え、国内のAIの研究力向上に貢献し、学術および産業の両面で「富岳」の活用価値を高めることを目指す。

家庭から排出される廃プラスチックを水素へ 官民の検討会発足

岩谷産業、豊田通商、日揮ホールディングスの3社は5月18日、廃プラスチックガス化設備を活用した低炭素水素製造事業の実現に向けて、14の会員自治体と12のオブザーバーとともに、廃プラスチックのケミカルリサイクルによる水素製造検討会を発足し、第1回検討会を実施したと発表した。水素製造開始は2020年中ごろを目標とする。水素製造能力は1.1万トン/年(廃プラ回収量:8万トン/年)。
同検討会では、再商品化手法の一種であるガス化ケミカルリサイクルを用いた各地域の大規模プラスチック資源循環システムの構築と、中部圏での先進的な地産地消低炭素水素供給システムの確立を目的とし、各地域で発生する廃プラスチックの効率的な収集を検討していく、

フリーランス保護法成立 不当な取引是正 立場の弱い個人を守る

組織に属さずに働く人を保護するフリーランス・事業者間取引適正化等法が4月28日、参院本会議で可決、成立した。これにより、報酬が減額されたり、一方的に仕事が取り消されたりする不当な取引を是正する。組織に対して立場の弱い個人が安心して働ける環境を整える。
新法はフリーランス業務を委託する企業に、あらかじめ書面、メールで仕事の範囲や報酬を明示するよう義務付ける。また、発注した仕事の成果物を受け取ってから60日以内に報酬を支払うようにする。違反には50万円以下の罰金規定を設けている。公布から1年6カ月以内に施行する。
政府が2020年に実施した調査の推計では、国内に462万人のフリーランスがいる。

福島原発の処理水の保管タンク 満杯は来年, 今年の放出方針維持

日本政府と東京電力ホールディングスは4月27日、福島第1原子力発電所の汚染水を浄化した、ALPS処理水の保管タンク計約137万トンが満杯になる時期が、2024年2月〜6月になるとの試算を発表した。従来は2023年夏から秋ごろとしていた。これにより保管できる期間に余裕ができる。しかし、廃炉を安全に進めるため保管タンクを減らすことは必須で、処理水の処分の先送りは決してできないと判断。東電は今年春から夏ごろとする処理水放出開始の目標は変更しないとしている。

国内初の飲む人工妊娠中絶薬「メフィーゴパック」厚労省が承認

厚生労働省は4月28日、英国の製薬会社ラインファーマが開発した人工妊娠中絶のための飲み薬「メフィーゴパック」について、製造販売を承認した。国内初の経口中絶薬。妊娠9週までが対象で、母体保護法の指定医のもとで服用できるようになる。
この飲み薬は2種の薬剤からなる。妊娠の継続に必要なホルモンの働きを抑える「ミフェプリストン」を投与し、さらに36〜48時間後に子宮の収縮を促す「ミソプロストール」を服用する。また、腹痛や出血などの副作用があることから、安全に使用できる体制が整うまでは当面、外来でも中絶が確認されるまで病院での待機を求める。